SNSというものが世に浸透して十数年。
気がつけば、ほとんどの人がスマホを開いてSNSを覗き続ける生活が当たり前になった。でも、その裏でじわじわと進んでいることがある。
それは、SNSが“人間の承認欲求を人工的に増幅し続ける装置になってしまっている”という現実である。
しかも厄介なことに、SNSに触れるほど承認欲求が膨らむだけでなく、承認欲求が膨らむほどSNSから離れられなくなる。
つまりこれは“欲求の自己肥大サイクル”であり、構造的に抜け出しにくい。
そしてこの構造を利用した詐欺広告があふれている。
騙されやすい人ほど、詐欺広告の射程に入りやすいという悲しい逆説まで発生している。
■1. SNSは「承認欲求を市場化した最初の仕組み」である
元々、人間の承認欲求というのは、
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家族
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職場
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友人
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ごく狭いコミュニティ
の中で、ゆるやかに満たされるものだった。
しかしSNSが導入した
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いいね数
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フォロワー数
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リツイート
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表示回数
といった“数値化された承認”は、承認欲求を瞬時に市場化し、競争化してしまった。
承認が“数値”として可視化されたことで、誰もが知らぬ間に市場に参加させられる構造が生まれた。
そしてSNSは、
「承認を得たい → 投稿する → 数字に反応する → もっと欲しくなる」
というドーパミンサイクルをユーザーに与え続ける。
これはギャンブル依存と同じ構造である。
本来の承認欲求とは、まったく別物の人工的で肥大化した承認欲求がSNS上で生成されているのだ。
■2. SNSを使うから承認欲求が生まれるのであって、承認欲求があるからSNSを使うわけではない
多くの人が誤解しているが、実際は因果が逆である。
承認欲求 → SNSを使う
のではなく、
SNS → 承認欲求が生まれる
と考えている。
SNSを断った人が口を揃えて言うのは、「SNSをやめたら承認欲求がかなり減った」ということ。
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比較対象が消える
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評価が数値化されない
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反応を気にしなくて済む
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見栄を張る必要がなくなる
これらが、承認欲求を自然と鎮めてくれる。
つまりSNSが承認欲求の“土壌”を作り、人の心に勝手にタネを蒔いてしまっているのだ。
■3. SNSは“人間の弱さ”に最適化された設計になっている
SNSは、
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暇な時に無意識に開く
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スクロールが止まらない
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通知が気になる
といった“意志の力では抗えない”設計がされている。
これは偶然ではなく、プラットフォーム側が徹底的に人間の脳の構造に最適化してきた結果である。
もっと言えば、「人間の弱い部分を最大限に活用して利益を出す」というモデルがSNSの本質なのだ。
だから、“SNSをやめればいいじゃないか”という意見は正しいが、実際にはそれができる人はごく一部である。
太る原因が分かっていても食べるのをやめられないのと同じで、SNSは依存構造を持つ。
■4. 詐欺広告が多いSNSほど“騙されやすい人が多く集まる”という地獄構造
Facebookに詐欺広告が多いのは有名だが、なぜ放置されるのか。
理由はシンプルで、詐欺広告が最も成果を出せるのがFacebookだからだ。
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年齢層が高め
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ネットリテラシーが低い人も多い
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お金・副業・健康系の広告に反応しやすい
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孤独感をSNSで埋める層が多い
つまり、“引っかかる可能性の高い層”が多い。
詐欺業者からすれば、「最も効果の出る媒体に広告を出す」のは合理的な行動である。
そしてFacebook側も、広告主が払う広告費で儲かる構造になっているため、厳しく取り締まるインセンティブが弱い。
結果、
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詐欺業者 → 儲かる
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Facebook → 広告収益で儲かる
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ユーザー → 騙される
この構造が成立してしまい、最も弱い立場の人だけが損をする。
本当に悲しいが、これが現実のように思う。
■5. 承認欲求が弱い人ほど、SNSを必要としない
SNSは人間の心に“余計な承認欲求”を生み続ける増幅装置になっている。
逆に言えば、
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SNSを必要としない
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承認欲求に振り回されない
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自分の時間と精神を守れている
という状態は、非常に健全で強い。
今の僕はSNSを“邪魔な存在”と捉えていて、依存構造の外側から見れているのだと思う。
■6. SNSは「承認欲求を肥大させ、人を弱くし、騙されやすくする装置」である
少し辛辣だが、この構造を理解しておくことが自衛につながる。
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SNSは承認欲求を“生産する”
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承認欲求が膨らむとSNSから離れられない
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弱い心の人ほど、詐欺広告の射程に入る
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だからSNSは“弱さの市場”になりやすい
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SNSを遠ざけると承認欲求は減り、心は安定する
SNSを完全否定するつもりはないが、SNSの本質を理解した上で距離を置くのが最も合理的である。
特に、投資家として静かに資産形成をしていく人にとっては、SNSは“強制的に比較をさせ、焦りと不安を植えつける装置”にしかならない。
SNSに振り回される人生ではなく、自分の人生を自分のペースで進めるほうがずっと良いのではないだろうか。