資産50兆円の90歳より、無一文の20歳の方が価値がある

――ウォーレン・バフェットの言葉から考える「人生の本当の資産」

引用元記事

本記事は、以下の記事をきっかけに考えた内容である。

「バフェット『資産50兆円の90歳より無一文の20歳の方が価値がある』」
IT速報
https://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/62855360.html

この記事では、ウォーレン・バフェットが語ったとされる「莫大な資産を持つ90歳より、何も持っていない20歳の方が価値がある」という言葉が紹介されている。

一見すると挑発的にも聞こえるこの言葉だが、よく考えてみると、そこには投資家バフェットらしい、極めて合理的で冷静な人生観が込められているように思える。


お金の多寡は、人生の価値を決めない

資産形成に携わっていると、どうしても「いくら持っているか」「どこまで増やせるか」に意識が向きがちになる。
しかしバフェットのこの言葉は、その前提を一度、根本からひっくり返してくる。

仮に――

  • 資産50兆円

  • 世界的な名声

  • 経済的自由

これらをすべて手に入れていたとしても、90歳という年齢には抗えない。

時間は限られ、体力も落ち、健康リスクも高まる。
新しい挑戦を始めるにも、学び直すにも、どうしても制約が多くなる。

一方で、無一文の20歳はどうだろうか。

お金はないかもしれない。
だが、

  • 圧倒的な時間

  • 体力

  • 学習能力

  • 失敗してもやり直せる余地

これらを豊富に持っている。

バフェットは「お金の量」ではなく、「未来を生み出せる余地」こそが価値だと言っているのだと思う。


時間は、最も希少な資産である

投資の世界では「希少性」が価値を生む。
ビットコインが価値を持つ理由の一つも、発行上限という明確な希少性にある。

では、人間にとって最も希少な資産は何か。

それは間違いなく「時間」だ。

お金は、

  • 失っても取り戻せる

  • 増やすこともできる

だが、時間だけは決して増えないし、取り戻せない。

どれだけ資産を築いても、「20代に戻る」「子どもが小さかった頃に戻る」ことはできない。

バフェットの言葉は、この単純で残酷な事実を、極めて端的に突いている。


若さとは「可能性の集合体」である

20歳という年齢は、それ自体が一つの巨大な資産だ。

  • 新しい分野に飛び込める

  • 失敗しても笑ってやり直せる

  • 無茶ができる

  • 長期視点で投資できる

これは、どれだけお金を積まれても90歳には再現できない。

つまり、

若さとは、未来に対するオプションを大量に持っている状態

なのだ。

無一文であっても、「これから何者にでもなれる」という状態は、冷静に考えればとてつもなく価値が高い。


人生の後半で気づいても、遅いことがある

多くの人は、ある程度年齢を重ねてから気づく。

  • 健康の大切さ

  • 家族との時間の尊さ

  • 自由な時間の価値

だが、気づいたときには、すでに選択肢が減っていることも多い。

お金を稼ぐことに全振りし、気づけば体を壊し、家族との時間を失い、自由な行動力も落ちている。

これは決して珍しい話ではない。

バフェット自身が、あれほどの資産を持ちながらも「時間の価値」を語るのは、すでに取り戻せないものを知っているからなのだと思う。


僕自身の視点:資産形成の目的は何か

僕自身、資産運用や投資に長く関わってきたが、年齢を重ねるにつれて考えが変わってきた。

かつては、「いくらまで増やせるか」「どこまで資産を伸ばせるか」が主な関心だった。

だが今は違う。

  • 家族とどれだけ良い時間を過ごせるか

  • 子どもにどんな選択肢を残せるか

  • 自分が納得できる生き方ができているか

こうした視点の方が、はるかに重要だと感じている。

資産は目的ではなく、人生の自由度を高めるための手段にすぎない。


お金で買えないものは、後から高くつく

若い頃は、お金がない代わりに時間がある。
年を取ると、お金はあっても時間がない。

この逆転現象は、誰にでも起こる。

だが皮肉なことに、時間がある若い頃ほど、お金を優先しがちで、お金がある頃には、時間を買えない。

だからこそ、

若い時間をどう使うかは、人生最大の投資判断

と言える。

これは株や暗号資産以上に、リターンが大きい投資だ。


バフェットの言葉が突きつける現実

「資産50兆円の90歳より、無一文の20歳の方が価値がある」

この言葉は、若者を持ち上げるためのものでも、富裕層を否定するためのものでもない。

人生における価値の本質がどこにあるのか、それを静かに、しかし鋭く突きつけている。


本当の資産とは何か

  • お金は重要だが、万能ではない

  • 時間と可能性は、取り戻せない資産

  • 若さはそれ自体が巨大な価値

  • 資産形成は人生を豊かにするための手段

バフェットの言葉は、「いま何をどう大切にして生きるべきか」を考えさせてくれる。

資産を増やすことに意味はある。
だが、それ以上に――

人生の時間をどう使うか。
これこそが、最大の投資なのだと思う。